「ホアキン・フェニックスってなんなん?」
本気で思うよね。
この人、なんなんだとw
しばらく見かけないなって油断してたら、こうやって平然と登場して名演技ブチかまして、また気配消すみたいなw
クールすぎ。
たぶん作品選び、役選びがハンパなく厳しいんだろうなと。
なんでもかんでも気安く出ないので、フィルモグラフィはポリシーの塊みたいなこだわりのラインナップになっているw
確かに個性の強い忘れがたい作品が多い。
奇怪で、複雑なキャラクターばかりだし。
ホアキン・フェニックスってのはU.M.A.と同じぐらい珍しい存在で、その分目撃した時って心底有難い気持ちになるw
『ビューティフル・デイ』なんかもそんな感謝の気持ちで鑑賞した。
最高ですね、やっぱこの人は。
作品にもたらす迫力が尋常じゃない。
本作では、行方不明者を探し出す裏稼業で生計を立てる元軍人の役。
ある少女の捜索を請け負ったことから、想定外の事態へと発展していく犯罪スリラーだ。
ホアキンはあの独特の佇まいで、相変わらず「猫背」も健在w
PTSD度合いがハンパない心病みっぷりで、ホームセンターで買ったハンマー片手に、殺意バリバリでウロウロする姿は迫力満点。
このあらすじとキャラだとどうしても『タクシー・ドライバー』を彷彿としちゃうんだけど、作品自体がフツーじゃなさすぎw
理解しがたい表現があったり、どこか斜め上を行く演出になってるので、全体的に相当風変わりです。
たとえば、殺し屋と化したホアキンが敵をやっつけるという状況が用意されている。
でも、実際のシーンはこちらが待ち構えているシーンには絶対にならない。
シンプルな話であるにも関わらず、鑑賞者で想定できる場面が一切発生しないのが凄い。
かなーりの個性と繊細かつ尖がったセンスで、従来の表現を全部外してくる監督リン・ラムジーなる人。
ホアキン本人もそうだけど、監督は間違いなく非凡な人。
この独創性は唯一無二。
泥臭い暴力映画になりそうなのに、高尚な文学作品にさえ近い。
女性という部分も関係あるのかもしれないが、映画表現として色々とレアw
だから必見作。
観るべき一本。