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これぞガイ・リッチーとでも言おうか、ガイ・リッチーの原点みたいな魅力満載で破格の楽しさ。
ガイ・リッチーの持ち味溢れるので、好きな人にはたまらないワクワクとウキウキしかしない極上のエンタメになってますね。
同時期辺りの『キャッシュトラック』も相当な傑作だったが、ハードでシリアスな復讐スリラーだったのに対して、『ジェントルメン』は初期作に近い作風。
『シャーロック・ホームズ 』以前では結構作ってたタイプの犯罪群像劇。
自らのキャリアを確実なものにした得意なジャンルを、このゴージャスなキャストと洗練された遊び心であえてまた実現できるのが、ガイ・リッチーの成功の証。
色んなタイプの映画作ってきてそれなりに成功させてきて、今になってこうやって『ジェントルメン』みたいな作品をブッこんでくる辺りが、彼の自信の表れでもあるのだ。
大麻ビジネスの帝王が、大好きなカミサンとの平和な隠遁生活のために晴れて引退するために巨万の富が約束されたビジネスを盛大に売却しようってゆー大きな人生の決断の時期に起こる、色んな悪い人たちの物騒な思惑やらギラギラした野望が入り乱れて混沌する闇世界の脅迫と裏切りと駆け引きとね。
そんな騒がしい話にもちろんなってますw
愉快だけど緊張感の張り詰めたテンションという絶妙なシーンが次々と展開して、個性強すぎるクセのあるキャラクターがいちいちわいわいと目立ちまくり、人物描写として機能する気の利いた会話のやりとりが考え抜かれているし、それでいてこの最後まで油断させない話の語り口のムダのなさ。
役者の魅力を全員満遍なく光らせるし、用意したアイテムを全部クールにすくいあげてムダにしない天才。
ヒュー・グラントのいけ好かなくこざかしいけど憎めなさも秀逸。
紅一点で配置される女優のセンスも良すぎる。
今回は自分の映画をネタに笑いとばすぐらいの心の余裕も見せていて、マジでこの人はすでに大物監督になったんだなって実感。
世界が認めた最優秀イギリス人。
本物のジェントルメン。
ガイ・リッチー。