『ヴェテラン』

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そんじょそこらのイーライ・ロス映画なんかよりずっと血なまぐさくて、本気度が違いました。

いやー、ホントいい映画でした。

老体だって鞭打ちながら頑張って生きてるんだと思いました。

主義主張するお年寄りをとりあえず老害呼ばわりすることが平然と見過ごされている昨今ですが、いやいや高齢者をナメるんじゃないよと。バカにするのもいい加減にしろと。

こっちは伊達に年取ってるワケじゃねーんだよと。サバイバーなんだよと。経験値が違うんだよと。

人生のヴェテランさんたちに尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。

それがお国のために全然知ったことではない外国にまで出向して、泥にまみれた厳しいジャングルで、会ったこともない赤の他人人種を大量殺人してきたというクレイジーな経験を誇るお疲れ様な帰還兵の方だったらなおさらだったりするのがこの映画です。

新種の強力な麻薬で汚染しまくってて、警察も撤退した未来社会の危険地帯で、ベトナムやら朝鮮戦争やらの退役軍人のおじいちゃんたちが集う酒場に、大量の薬物奪って逃げてきた女の子を追いかけてきたイキったジャンキーのゴロツキ集団が襲い掛かってくるけど、地獄の底を体験したおじいちゃんたちの気合と根性と殺人能力にかなうはずもなく、想定外の反撃に遭って血と肉体破壊が繰り広げられてしまう痛快バイオレンス。

酒場で気持ち良く飲んだくれていたにも関わらず、目の前での唐突な暴力事件発生でも、躊躇うことなく銃と暴力で解決しようとする瞬時の対応力とかさすがの古き良きアメリカン・ソルジャー。

戦争経験者ならではの人殺しのセンスと能力の高さで、おじいちゃんたちが身近な道具を利用して手製で野蛮な罠や野蛮な武器をこしらえます。

薬物漬けのジャンキーの群れをまるでゾンビの大群に見立て、始末の方法もほとんどスプラッターな虐殺さで豪快。

凄く良かった。

スカッとした。

最高の映画。

しかも、主演がスティーブン・ラングです。

まさかの生きている間にスティーブン・ラング主演映画がこうやって当たり前のように作られる時代が到来するなんて誰も思いましたか?w

世界一の幸せ者がオレなのかもしれないですw

『ドント・ブリーズ』からの快進撃、順調に運んで行って欲しいです。

『アバター』『パブリック・エネミーズ』『ハード・ウェイ』『ザ・ターゲット』と無愛想な強面で、必要最小限しかお話をししてくれない無口キャラで知られるスティーブン・ラングさんでしたが、本作では一番人間らしくおしゃべりしてくれます。

そこも凄く嬉しかった。

同じぐらいの名優ウィリアム・サドラーさんが危険な目の輝き発しながら、電動ノコをブンブン振り回して血まみれで喜ぶ姿とか感動しかないw

90年代を一生懸命に映画館やらレンタルビデオで映画活動を過ごしていたオレみたいなオッサン映画ファンにはこのキャストでこのストーリーは感動しかない。

昔のジョン・カーペンター映画のようなビジュアルと音楽がこれまた熱い。

とにかく嬉しい作品。

ただ、世界観のせいかメチャクチャに画面が暗いので、昼間の鑑賞は向かない。

酒場の薄明りのネオンだけしか照明がほぼない画面なので、夜に部屋暗くして鑑賞しないとほとんど何やってんのか分からないので、そこは気をつけて鑑賞体制整えてみてくださいw

そして、ぜひ『ヴェテラン』で興奮して、泣いてください。

明日を前向きに生きる希望と気力をもらえます。

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