面白すぎる。
映画の表現の自由奔放さって実際宇宙みたいに際限がないし、どこまでも可能性が広がってるんだなと再認識させられました。
ブラピが宇宙の彼方に何十年も前に消息を断った父親トミー・リー・ジョーンズを探しに行ったんだけど、地球が遠すぎて孤独のあまりうつ病にかかる話。
オレは宇宙映画が大好きなので、もちろん観に行きました。
ちょっと遅れたけど。
最高ですね、やっぱこのカテゴリーは。
予告編の印象だと、どーも難解で、哲学めいた知的SFを想像してたんですが、見事に外れて良かったですw
オレは芸術分からなすぎの自他共に認めるアホなので、このぐらい気の利かせたエンタメやってもらわないと退屈しちゃいますからね。
基本の話は、ブラピが宇宙で悶々として、心が内にこもりすぎて精神病むわけです。
その成れの果てとして登場するのが父親であるトミー・リーさん。
「人間は社会的な生き物なので、無しかない宇宙にいちゃ不健全ですよ」という至極真っ当で、分かり切った常識を改めて痛感。
海王星のトミー・リーさんへ至るまでの宇宙で発生する様々な事件がいちいち蛇足でしかないのに、いちいち狂ってて最高。
月面で展開するアトラクションなんてかつて見たこともないような目を疑うカー・アクションだったし、火星から送信するトミー・リーさんへのコンタクト方法もアホにもほどがあってズッコケたw
ムダすぎる理由で、登場人物がバタバタ死にまくる後半がこれまたヤバいヤバいw
ブラピの神妙な独白をメインにした抑えた演技と荘厳なサントラで文学系を気取っていながら、話がメチャクチャなデタラメさでとにかく自由な作風。
実は宇宙映画ファンへの過剰サービス演出で構成された宇宙エンタメの集大成になってます。
これまで観てきた、ほぼすべての宇宙映画へのリスペクトで満たされてました。
もしかしたらリスペクトじゃないかもしれないけど、好意的に受け止めましたw
『スペース・カウボーイ』の続編のようなキャストと設定に、『ライフ』みたいな恐怖のサスペンスシーンが用意され、『イベント・ホライゾン』と同じ理由で呪われた船から脱出したのに、『ミッション・トゥ・マーズ』におけるティム・ロビンスさん的な行為を誠実に成し遂げ、『ゼロ・グラビティ』のサンドラ・ブロックさんのような孤独に陥るんだけど、地球が恋しくなってしまうブラピ。
そして、ラストでは「あの人」が地球では待っていてくれるので、鑑賞後は誰もの心の中でエアロスミスのミス・ア・シングが流れる仕組み。
そう。
みんな大好き『アルマゲドン』な締めくくりがハンパなく嬉しいねw
いやー、最高すぎた。
『アド・アストラ』
なにがあっても地球にいるべきだと強く思いましたw