『パラレル 多次元世界』

スポンサーリンク

なんで旧作になってるまで気づかなったのか不思議w

いつの間にレンタルされてたのか。

予告で観た時からずっと気になってたヤツです。

大先輩ギレルモ・デル・トロも一目置いているとか全然置いてないとかで今最も注目すべきメキシコが生んだ鬼才アイザック・エスバンがなぜかカナダで作ったヤツw

昔ながらのジャンル映画のキャンパスに、独自の唯一無二のセンスで「そんな色使い知らねーよ」とばかりに自己主張強い芸術完成させてきた監督の快進撃が止まりません。

本作によって決定的にSF大作撮るべき逸材だってことがついに明白になった。

『パラドクス』では無限タイムループ地獄、『ダークレイン』ではフィリップ・K・ディックを思わせる個性というアイデンティティが無効化される恐怖。

逃げ場断ち切っての限定空間に閉じ込めて、謎な不条理現象にカオスしちゃう人たちの精神を弄んで喜んできた変態エスバンさん。

なんと、ノリに乗って今時なトレンドにちゃっかり手を出しました。流行りの波は掴んでいかないとねやっぱ。

アプリ開発で一発逆転狙う仲良し4人組が、共同生活するシェアハウスで壁の向こうに隠された通路に続く屋根裏部屋でパラレルワールドに繋がる姿見鏡を媒体にした入口見つけちゃって、最初はラッキーってぐらいで楽しんでたのに、正気を失って断然不幸をもたらして自滅していく話。

かつてなくまっすぐにSFしまくるぶっ飛びマルチバーススリラー『パラレル 多次元世界』。

自国作品の評価も高まり、外国資本での心機一転な本格SFってことで相当やる気見せてましたw

こだわりの閉鎖されたワンシチュエーションからようやく抜け出し、それはそれで何が起きても不思議じゃないクレイジーなストーリーを広げていくさすがのパワーw

エスバンさんのポテンシャルがまだまだ未知だってことがこれにて確定。

並行世界を観光気分で行き来してワイワイとノンキにアドベンチャーするはずもなく、マーベル映画並の予算の代わりにコンセプトを想像しうる最大限に活かした奇抜で巧妙な語り口で楽しませてくれます。

野心的な若モンたちが主役なので、自分たちの世界にはないテクノロジー盗んだり、アート盗んだりしての社会的成功や金儲けに走るという展開で、やっぱりそこは現実的だし、人間への冷ややかな視点がブレないのがエスバンしてるなぁなんて思ったりしますw

事態はさらに複雑に悪化して、底なしの欲望と巨大なエゴが絡んで疑心と裏切りで人間関係が破綻していき、もう手遅れ。

パラレルに足踏み入れた因果が降りかかる不吉すぎるラストもめちゃくちゃ背筋寒くなったw

人様の「クリエイティブ」なアイデアを盗みまくって持ち帰り、自分の手柄にして金も名誉も手に入れようとする登場人物の図々しさを通して、昨今のどこを切り取っても何かの焼き直し、リブートであり、リメイクであるというハリウッド大作を意味深に揶揄してるようにも思え、映画産業への皮肉も冴えていたw

本作自体が「パクリ」には程遠い創意工夫の賜物で、誰も真似できない知的創造物なわけで、その意味でも批判の説得力が高すぎるw

多次元が題材の作品の中でも群を抜いて斬新だし、オリジナルな発想力あるし、予測不能な面白さで驚くべき傑作。

そんでもって、個人的な楽しみとしてはやっぱ「過去作と繋がりあるの?」ってゆーねw

もちろんいささかの期待はしてたが、なんと、まさかの監督独自のユニバースもしてたw

ファンサービス程度の規模だけどw

エスバン映画にいよいよパラレルワールド登場ってことなので、鏡の向こうに広がるどれかの世界と過去作が関連していく可能性も捨てきれない。

だとしたら当然興奮しちゃうし、こうなったら『パラドクス』と『ダークレイン』をまた見直したくなった。

最新作『イビルアイ』で新しい何かが始まってるかもしれないわけで、そこも楽しみ過ぎる!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする