そう。
まぁ、確かに「いつもの映画」です。
昨今、一部の映画ファンに向けて数々製作されている「ナメてた相手が実は殺しの達人だった」系譜の作品。
平凡な一般生活送っている人が実はCIAの元秘密工作員だったり、軍人だったりして、覚醒した後の大暴れが痛快な作りとなっています。
主人公の「タダ者じゃなさ具合」がどれだけ的確に表現、演出できるかでその作品の成功が決まります。
その意味で『96時間』『イコライザー』『ジョン・ウィック』『アウトロー』『アジョシ』なんかは大傑作でした。
タダ者じゃない役作りに関しても、その所作は文句言えない迫力だった。
そこで、『リベンジ・リスト』ですが、トラボルタはタダ者でしたw
「タダ者じゃなさ具合」はゼロw
かつては政府の秘密工作員だったという割にはただのブチ切れてるオヤジにしか見えないw
もっとちゃんと作れば『96時間』になれる設定なのに、実際はほぼ『狼よさらば』に近いw
奥さんがチンピラに殺されるまでのプロローグの部分も薄すぎるので、もうちょっと丁寧だと話に入り込みやすかったと惜しまれる。
それでも面白く観れたのは、相棒役のクリストファー・メローニの存在のおかげ。
コイツの方がトラボルタよりまるでタダ者じゃないw
しかもキャラが面白すぎるw
戦闘能力が高く、クールなアクションシーンも用意されているし、ただ怒って暴れているだけのトラボルタより殺しの達人感が表現できていた。
もし次回作を作るのなら、クリストファー・メローニの続投は必須。
トラボルタも反省して、ちゃんと役作りをして欲しいw
まぁ、100%次回作はないでしょうけどw
全体的に二番煎じに過ぎない出来で、目を見張るようなアクションシーンもほとんどないし、奥さんの人柄の描写がほとんどないのでリベンジを果たすカタルシスも少ない。
ただ、チャック・ラッセル監督はそれなりの娯楽作を提供できる手腕だなと改めて確認できたのは良かった。
この人の『イレイザー』も『マスク』も『ブロブ』も俺は好きだw
マトモな脚本と出会えば、きっと傑作を作ってくれるはず!
『リベンジ・リスト』は傑作じゃないけど、そこそこ楽しめますw
少なくとも、直前に鑑賞したニコラス・ケイジの『ヴェンジェンス』なんかよりずっとマジメにエンタメしてたのは確かだw