あけおめことよろ。
今年も映画観るためだけに頑張ってダラダラ生きましょう。
1発目で、いきなり今年のトップクラス確定なんじゃないかって言わしめた『ハウス・オブ・グッチ』です。
これですよ。
これが本当の映画。
ねー。
オレが悪い。映画って何なのかずっと忘れてたもんw
ちゃんとした話、ちゃんとした演技、ちゃんとした演出で、ちゃんと作り上げた大作ってやっぱ鑑賞後の満足度とか全然違いますよね。
お手軽で気楽なリーズナブルなジャンル映画ばっかり見てヘラヘラ怠けていたオレの心と脳への「映画とは何ぞや」という再教育、再調教が実行されました。
すっかり反省しちゃいました、テヘヘw
いやでも、もちろん有難い気持ちでいっぱいです。
この度の偉大なるみ教えを忘れた頃に問いてくださった師症は、イーストウッドやスコセッシと並ぶハリウッドの三巨頭にして映画作りの鬼将軍リドスコです。
トニー・スコットじゃない方のスコットなので、真心こもった間違いのない芸術でありエンタメしか作ってません。そもそもトニスコは死んでるしw
これこそが映画ってことでここはどうぞよろしくお願いします。
華麗なるグッチ一族がたどるドラマティックすぎる華麗なる転落のストーリーが面白すぎた。
グッチ家の名声が欲しくて欲しくて仕方ないがあまり、弁護士目指しの無垢なグッチ息子青年アダム・ドライバーを捕まえて、エロ誘惑を成功させ、ギラギラした野心で一族に上手い具合に入り込んだレディ・ガガさんが獣のような本能と上昇志向で、グッチ家を繁栄どころか衰退させ、最後はみんなそろって崩壊へと導くダーク・ヒーロー的な大活躍。
いちいち濃すぎるビジュアルでしゃしゃり出てきては、ガツガツ主張しまくって、グッチ家を翻弄して、混沌させていく地獄からやってきた死神のような恐怖の悪魔女を、マジでうぜーなコイツ!って本気イライラさせる名演技でもって貫禄の仕事っぷりで、その説得力はすさまじかった。
圧倒的女優。レディ・ガガ。アカデミー賞最有力の熱演!
ガガ様の貪欲で冷徹な手段に言い様に操られて、罠にハメられ、人生台無しにされるグッチ家の面々を演じる役者たちがこれまた魅力の宝庫すぎてエンタメ。
世襲制家族経営のダメなお手本を絵に書いたような無能なダメ経営を、ムダに振りまき続けるお人よしな満面の笑顔で悪意なく表現するアダム・ドライバー。
獰猛な野生動物のような雄たけびで絶望の衝撃を伝えるアル・パチーノのベテランでスペシャルな大物感。
もはや誰かに教えてもらわないと特殊メイクすぎて中身が誰なのか知るよしもない相変わらず物好きな変態芸で、単独ワンマンショーのような入り込みすぎの世界観で圧倒するジャレッド・レト。
ジェレミー・アイアンズはずっと体調悪すぎてワロタw
どこぞの怪しい占い師サルマ・ハエックに至ってはもはや実在の人物とは思えない浅はかなファンタジー感が漂う。
マジで油断も隙もないですよ、このキャスト。
どっぷり堪能しました。
しまむらやユニクロやコンバースぐらいしか縁のない人生送ってるオレでさえ、『ハウス・オブ・グッチ』の面白さなら分かる。
リドスコによる実力派キャスト構えた壮大で、重厚で、用意周到に練られた喜劇のようなグッチ一族滅亡のメロドラマに酔いしれました。
寡聞にも知られざる話だったし、実話とは信じられな過ぎてめちゃくちゃ楽しみました。
眩く煌めく高尚なグッチアイテムなんぞリアルで見たことも触れたこともないので、オレみたいな鈍くて疎い貧乏人がグッチ家の物語映画なんぞ観に行っていいのかと勝手に劣等感にさいなまれて、敷居の高さバリバリ感じての申し訳なさいっぱいのドキドキさせられ鑑賞しました。
にもかかわらず、最高に面白かったので心配しないでください。
貴方が筋金入りのしまむーでも大丈夫w
映画ってやっぱ誰でも受け入れてくれるなぁと思いました。優しいなぁw
登場するみんなが着ている服も住んでいる屋敷も飾っている色んな物もなんだか豪華で高級っぽいので、なんだかリッチでゴージャスな気持ちになれるのもさすがなグッチ効果てきめん。
2022年最初に観るなら『ハウス・オブ・グッチ』以外のチョイスは考えられません。
しまむらファッションで堂々と観に行ってくれ!