『パーフェクト・ケア』

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うわー、だいぶ傑作でしたこれは。

思いもよらぬ引き込まれ具合で、あれよあれよとまさかの面白さに一時停止も忘れて夢中になり、相当な面白時間を過ごさせていただきましたw

金持ち健康老人を介護施設に閉じ込めて、財産騙し取る詐欺師の法定後見人が、ターゲットの無害そうなおばあちゃんの背後に実は危険な組織が絡んでいたことでとんでもない事態になだれ込み、胃が痛くなるような予測不能っぷりで心臓が持たない二転三転スリラー『パーフェクト・ケア』がクソ面白いのーw

経済大国でギラギラ成功してた時代の金持ち高齢者からお金ふんだくって金持ちになる弱者という構図で、なんとも悲壮感漂う嫌な手段でのアメリカン・ドリームが描かれていて切ない気持ちにもなった本作。

行きつくところまで発展し、もはや新しい産業も生まれないし、生み出せない停滞するアメリカの現状を意地悪く突いたテーマの強さが結果的に凄く出ていたし、鋭利なブラックコメディであり冷酷なスリラー両面で成功していて大満足w

法律を逆手に利用して、サイコパスな目つきでアイコス吹かせて、高齢者から大金むしり取り続ける貪欲の亡者ロザムンド・パイクさんの血も涙もない鬼すぎる悪女っぷりも背筋が凍ったが、ダイアン・ウィーストさんの一見気さくそうなおばあちゃんな笑顔の裏から暗黒面が覗いてくる迫力もヤバいw

闇の世界の人たちが痺れ切らして本気出してきてからの後半はおっかなすぎましたw

ピーター・ディンクレイジさんがいつになく、かつてなく悪い顔選手権出たら優勝するような邪悪な役柄で、小さな体なのに貫禄はほぼ全盛期の暴力振るっていたデ・ニーロといい勝負だし、金に物言わせての人材をドカドカ投入して力づくで対抗してきます。

一筋縄じゃ行かな過ぎてて、終わりそうで終わらないし、どう展開するのか最後の一瞬まで神でさえ分からない脚本の胸躍らせっぷりは昨今トップクラス。

毒々しいユーモアと社会への皮肉が痛快なまでに効いたインテリ作であり、役者陣がすこぶる魅力を発揮しまくり、驚異的にサスペンスしまくる恐るべき犯罪エンタメ。

敵に回したくないし、味方にいても嫌な異性ナンバーワンの異名を誇るロザムンド・パイクさんによる『ゴーン・ガール』に次ぐ新たなる身の毛もよだつ代表作が誕生していた事実が一番衝撃。

この人はハリウッドで最も才能のある女優の一人!

それが何を隠そうロザムンド・パイクですわ!

最高!

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