『ソウォン 願い』

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とんでもない実話。

凄惨すぎて言葉失う韓国で実際に起こった少女強姦事件を映画化。

あまりに悲しすぎるし、心痛む事件すぎて信じたくないし、でも間違いなく起こった話で、子供を守るべき社会が怠慢したせいで、そのツケを子供が払った。

それって社会を作る大人たちの責任重大なので、世界に生きる心ある社会人として知らなければならない心して向き合う物語なのだ。

韓国映画の強みである、どんだけ目を背けたい胸糞話でも、容赦なく描き出す姿勢と覚悟がさすが。

観た後は打ちのめされて、廃人になりかけましたが、こんなおぞましい悪魔的悪行のモンスターな犯人への一生許せない気持ちを背負ってでも観るべき重要作品だと言えます。

8歳の女の子に襲い掛かる卑劣な魔の手。

女の子に心身共に一生癒えることのない傷を負わせて、未来の夢も奪ったにも関わらず、たった懲役12年という無罪放免にも等しい生半可の生ぬるいノロマ判決に全世界が大激怒!

ただの忌まわしいロリコンの性犯罪者のクズによる非道なレイプ事件でしかないのに、泥酔が減刑の理由になるってのが理解不能すぎてビックリ。

心身耗弱の意味分かってない法律の定義が頭悪くて、裁判も無能。

被害者を無視し、加害者を甘やかす機能不全の司法なので、何も期待できないのだ。

そんな体たらくな粗末な事情により、救いようのないクズへの罰をどうするかってネガティブな復讐の話じゃなくて、あまりにも傷ついたソウォンちゃんと家族の側の気持ちに寄せて、人々の優しさに支えられ、みんなで立ち向かっていくドラマになってました。

涙なしに見れませんマジで。

これで血迷って父親役がもしサミュエル・L・ジャクソンだったらまた違う話になっちゃうから危険w

ここは良識あるソル・ギョングさんなので、悪の所業によって痛手を負った娘とどうしたらまた心通わせて、親子の信頼関係を取り戻せるのか悪戦苦闘の涙の日々なんです。

ソウォンちゃんは事件の呪いのせいで男性恐怖しちゃってるわけで、お父さんが気を使っての娘が大好きなアニメキャラ被っての着ぐるみコミュニケーションが泣けた。

後半の娘の登下校に展開する着ぐるみの「ストーキング」による見守りも面白かったw

お父さんがなんとか娘とやりとりしたくて何かと着ぐるみするんだけど、これがハードワークなんですよねw

ディズニーランドの着ぐるみキャストの人の辛さが良く表現されていた。

夏は特にね。中は灼熱地獄だろうし。

マジで尊敬、着ぐるみの仕事する人。

いや、なんか話が脱線したけども、何の話だっけ?

あ、そうそう。映画ね。『ソウォン 願い』ですわw

ソウォンちゃんが周りの善意とサポートで徐々に回復していき、重度のPTSDと痛ましく残る肉体的障害に苦しみながらも、そこには家族がいて、友達がいて、学校に行けて、家があって、確実に日常に戻っていくソウォンちゃんを全力で応援しましたオレは。

入院と手術で経済的な負担をかけていることで親に対しての申し訳なさや事件に巻き込まれたことへの恥ずかしさや後ろめたさ、学校生活に戻る不安などをソウォンちゃんが正直に語っていく姿も勇者に見えた。

そんなソウォンちゃんのめげない健気な振る舞いが素晴らしいにも程があるので、メチャクチャ泣けるわけです。

以前のようにみんなで笑顔で普通に幸せに暮らすこと。
それがソウォンちゃんの「願い」なのだ。

実際の被害に遭った女の子と家族はマジで綺麗ごとなしに想像を絶する苦痛と共に大変な人生送ってるんだと思うと、この存在することさえ耐えがたいレイプ魔への神をも畏れぬ圧倒的に煮えたぎる殺意と地獄の底に落ちた後も業火に焼かれて永遠に苦しんでほしいと願ってしまうのがオレの心の狭さねw

オレの「願い」、ひどすぎるなw

怒りと悔しさで心痛極まりないお父さんに復讐の罪を犯させたくなかったソウォンちゃんの「もう家に帰ろう」の一言が法廷に響くラスト。

崩壊しそうになる家族を一番傷ついてるソウォンちゃんが救う。

彼女は8歳の小さな巨人、人格者、偉人、スーパーヒーローですわ。

新しい家族を迎え、「生まれてきてくれてありがとう」って思えるまでに心の豊かさと強さと優しさを決して失わなかったソウォンちゃん。

ソウォンは韓国語で「願い」であり、最後にソマンという「希望」が生まれる。

同時に作り手が作品に込めた思いでもあり、深い祈りである。

オレの気持ちも一緒。

韓国映画の子役の優秀さにまたしてもビビり、慄く傑作でした。

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