一足早く観てしまいました!
『ジュラシック・ワールド 炎の王国』ですぜ。
最高ですこれは。
前作のイメージで鑑賞すると、ほとんどジャンルの違う映画のような印象を覚えると思う。
ストーリーは意表と意外の連続で、自分の目を疑うようなラストを含めて、とにかく興奮と感動がハンパない。
たぶんシリーズ屈指の異色作だが、決して奇に衒っていないので、ジュラシックの精神は健在。それでいて、監督のジュラシック愛や演出センスが爆発しているのだ。
『ジュラシック・ワールド 炎の王国』は、始まっていきなり心臓が止まりそうになるw
冒頭からいきなり心をわしづかみにされる圧倒的インパクトで、この時点で今年のナンバーワン決定と言っても後悔はない。
そして、簡単な登場人物の紹介の後がこれまた凄い。
予告でもおなじみの火山島でのシークエンス。
ローランド・エメリッヒの映画1本分を観たかのようなパニック・スペクタクルを体験できる壮絶さで、しかも展開がやたらと速い。
『ボルケーノ』と『ダンテズ・ピーク』と『2012』が物凄いスピードで、全部同時に発生してくるような地獄さw
火山島から移動してからはもっと凄いですw
もちろん『ジュラシック・ワールド』を事前に予習しておくのは良い心構えなんですが、それ以上に最初の『ジュラシック・パーク』を真剣に観ておけとオレは言いたいw
新シリーズの最新作でありながら、本作は『ジュラシック・パーク』がいかに優れたサスペンス映画だったか実感させられます。
未曾有の火山噴火パニックから一転して、手に汗握る本格サスペンス展開になだれ込む後半には大興奮すること必至。
しかも、間違いなく1作目を意識しているようなフラッシュバックに襲われるデジャヴなサスペンスシーンが展開。
「恐竜は怖い」
一番忘れちゃならないんだけど、ずっと忘れていたこと。
監督は背筋がゾッとするようなサスペンスを仕掛けてきて、ほとんど『ハロウィン』や『13日の金曜日』のようなホラー映画を見せられているような心境になったw
天才すぎる演出力で恐竜の恐ろしさをこれ以上なく表現。
ハラハラとドキドキと若干のユーモア。
そのバランス感覚は完璧でした。
いやー、この映画で感じた興奮って『SUPER8』を観た時の興奮にほぼ近いんですよね。
監督はJJエイブラムズだって頭では理解してるのに、映画自体は「スピルバーグが監督しているんじゃないか?」ってぐらい精神がスピルバーグだった。
それと同じことがここでも起こっていたw
オレが思うに、今回はほぼ原点回帰の意識が高まっていました。
でありながら、恐竜が最も恐るべき存在として描かれ、その姿に心動かされた作品でもあった。
まるで『ロストワールド』の再来のような話の流れを見せる前半と『ジュラシック・パーク』を彷彿とさせる息詰まるような脱出サスペンス。
恐竜の脅威が再確認され、マイケル・クライトン原作のメッセージ性も改めて深まり、腰が100回ぐらい抜けた驚愕のラストから次回作へと想いは繋がります。
マジで最高でした、炎の王国。
パニックとサスペンスというスピルバーグ映画に必須な条件を、J・A・バヨナ監督は軽々とクリアしていて、それどころかはるか上を行っていた。
この人はスマトラ沖地震の実話を描いた『インポッシブル』で、すでにパニックとサスペンスが撮れることは証明されていた。
この度、その才能が火山のように爆発したのは間違いない。
『ジュラシック・ワールド 炎の王国』は、主役はブライス・ダラス・ハワードのオッパイではなく(もちろんいいオッパイをしているがw)恐竜なんだとちゃんと認識させてくれた。
原点であるジュラシックシリーズの要の部分を大切にしながら、新しい局面を迎えるために、思い切った決断も下している。
ポップな前作に比べずっとダークな作風だが、最初から最後までオレを圧倒してくれた。
この興奮と感動は『ジュラシック・パーク』以来であり、それを超えている。
作り手の志の高さに深く胸を打たれた。
絶対に劇場で観ろ。