『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』
色々言われていたけど、これは傑作でしたよ。
面白い映画はこうやって作るんだよという見本だし、スピンオフとしても秀逸。
ハン・ソロなんてキャラクターに何一つ思い入れもないし、今更誰も興味ないじゃないですかw
でも、ちゃんと頭使ってエンタメしてたし、エキサイティングな脚本にはハラハラさせられた。
超絶傑作『ローグ・ワン』には負けるけど、かなり良く出来ている若き日のハン・ソロさんの話でした。
色々な謎が明らかになります。
そもそものハン・ソロという名前の由来、チューバッカとの出会い、そしてミレニアム・ファルコン。
そんなわけで、特に本家スターウォーズのファンにはとっては見過ごせないスピンオフだと思う。
オレみたいな興味ゼロのミーハーな映画好きも純粋に楽しめるアクション・アドベンチャーなので心配しないでくださいw
ロン・ハワードさんは何を作らせても本当にソツがないというか、抜かりがないし、丁寧ですよね。
あまりに技術の高いアカデミー賞レベルの職人技に唸ります。
やっぱ信用できますよねロン・ハワード。
苦手なジャンルもないし、人間ドラマもアクションも撮れるので映画の偉才。
『シンクロナイズド・モンスター』
これは軽い気持ちで借りたんですが、ヘラヘラして観るつもりが途中から真顔になりましたw
油断してましたw
ジャケットの印象を100億倍ぐらい超えてきて、想像を斜め上にガンガン攻めてきます。
最近観た中では最もヘンテコな映画。
つまり、凄く面白いです。
アン・ハサウェイがテヘペロに悪ノリするファンタジックなコメディを想定していたのに、実際の内容は壮絶でしたw
恐ろしくシビアで、おぞましくて、ドロドロした不快な人間ドラマになってます。
ソウルに出現した怪獣と田舎に帰った出戻りのアル中女がシンクロしちゃうという良く分からない設定。
理屈で考えるともちろん意味不明だし、メチャクチャな映画です。
でも、人間の描き方になぜか説得力あるし、妙にリアルな話になっていた。
製作総指揮も手がける意欲的なアン・ハサウェイの尖ったセンスを感じさせる変り種な一本です。
ハートウォーミングにもならないし、恋愛でもなく、SFの方向にも向かない。
前向きなメッセージもないし、主人公に共感もさせない。
特に何も熱く訴えず、解決もさせないのだ。
自分への不平不満や真剣に生きていない後ろめたさを周囲への攻撃に向けてしまう社会的に未熟な大人子供。
最近多い人種なんですが、そんな人たちの醜い心を冷めた視線で描いていて秀逸。
この映画には信念のあるマトモな大人が一人も出てこないのだ。
みんな冴えないし、自信もないし、主人公でさえ最終的には何も克服できていない。
それが凄くリアル。
今の30代、40代の現実を見据えている。
展開としてハリウッド的なお約束を全部あえて外してきます。
この映画は相当ひねくれているし、ブットびすぎているので、好き嫌いは相当分かれそうですw
オレは好きw