スゲー面白かったw
なんなんですかこの面白さはw
離婚に向かう夫婦の泥沼の話です。
だけど、なんかメチャクチャにエンタメでしたねーコレ。
他人が離婚でゴタゴタとモメる姿ってこんなに楽しいモノなんですねw
離婚したい夫婦の話なんだけど、つまりは結婚を描いてるのだ。
夫婦という特別な関係性だからこそ生まれる複雑な感情とドラマが沢山あった。
結婚から自分を解放しようとする行為は、実際は結婚に向き合わなきゃらならない苦行でもあるのだ。
離婚したいと決めたら、もうとっとと離婚に踏み切るのが一番ラクだし、お互いのためにも健全。
でも、そうはさせないのが皮肉にも自分自身なんですよね。
結婚という法的契約を破綻させるために、とんでもない醜く、不快で、心の折れるような過程を踏まなければならない。
離婚プロセスの中で、相手に対して溜め込んでいたあらゆる不満やああだこうだの言葉が噴出する。
言うべきではない言葉の数々。
相手の心を破壊寸前にまで追い込むぐらいに激しく傷つけてしまうが、それができるのもやはり夫婦だからなんだと思う。
かつては一緒に生活し、理解しようと努力し、生きてきたわけですから。
だから余計に心を打ちのめせるし、同じ理由で無条件で許せることもできる。
いやー、切ないw
結婚はなんつーか、なんでするのかと言われても答えられないよねw
男と女じゃ生き物としてあまりにも違うので、一緒に生きようとする時点で、そこに理性なんてないわけです。
脳の構造という部分でもはや異星人同士の不毛な交流みたいなモノ。
生態も考え方も相手に望んでいることも違うので、どこかで自分を殺して共存を続けないとならない。
我慢したり、受け入れたり、何かに気づいても指摘しないことで成り立たせようとする。
結婚は社会制度なんだけど、実情はそれ以上に狂気なのだ。
だけど、結婚はどうしても起こるべくして起こる。
流れでもノリでもなんでもいいが、結婚って現象はどこかで毎日起こるのだ。
どうなるのか分からないけど、とりあえず結婚してみると。
だから人間であり、男女っつーかね。
男女であるがゆえに起こる相容れなさや葛藤が積み重なり、結局は離婚へと向かう。
本作の夫婦なんかはお互いに精神的に自立しているし、仲が悪いわけではないし、愛情が無いということでもないが、離婚をしないとならなくなった。
悪気があろうがなかろうが子供はもちろん巻き込まれる。
それが離婚だし、現実だと思う。
離婚はしても人生は続くので、自分をしっかり持って生きていかないとならない。
それぞれの選択した道のりで。
夫婦という関係は終わっても、そいつはこの世界で特別であり、自分という人間を知ってくれているありがたく、稀少な存在なのだ。
そんな意味で、ラストはあまりにも感動的だった。
離婚夫婦を熱演するスカヨハとアダム・ドライバーの気合の入ったパフォーマンスでとてつもない迫力がもたらされていた。
たぶん今年トップクラスの演技の凄みを見せられた気がしましたね。
特にアダム・ドライバーのしつこい熱唱シーンとか今年の目玉すぎw
『アイリッシュマン』には一個も出ていないのに、こっちにはちゃっかり出てくるレイ・リオッタとかww しかも、テンションがいつもと一緒w
いやー、ネトフリ映画の快進撃は続きますね。
ほとんどアクション映画観てるみたいなスリルとサスペンスだったし、滑稽すぎてヒーヒーとお腹抱えて笑ったし、最後は泣けて仕方なかった。
今年最高の1本。
離婚をしようと必死になりながらも抜群に『マリッジ・ストーリー』だったw
必見!