『ミッドナイト・スカイ』
地球がよくわからない理由で住めなくなってて、宇宙に旅立って帰還の途についてる宇宙船に交信試みるために、北極か南極かどっちかわからないんだけど、ジョージ・クルーニーが独り残ってました。
みんなどっかに逃げたけど、かたくなに基地にこもってしまいます。
見た目がめちゃくちゃ老人化してて驚きますw
メイアクアップの技術の成せる仕業なんでしょうか。
単純にジョージ・クルーニーがもう老人なのか。
スゲーゆっくりとゆったりとまさしく高齢者のペースで進行するSFドラマ。
独りでマイペースに仕事してたら、置いてきぼりくらったらしいどこぞの正体不明の女の子が隠れ潜んでて、面倒見る羽目になります。
無口で何もしゃべらんし、謎すぎる女の子との終わりの近づいた地球での危険な外世界への旅が過酷に展開。
少女登場が唐突すぎてすでにだいぶ違和感あるんだけど、仕方ないので様子を見守るのが鑑賞者のやさしさw
なんかこー、ジョージ・クルーニーが自分のために作った映画って感じですね。
カッコつけすぎてて、娯楽としてはそんなに響かない。
話に仕掛けられたミステリーの真相も分かってはいたけど、やっぱりそうだったよねって気持ちにしかならず、感動するべきだったんでしょうけど、ジョージ・クルーニーの魂胆が見え見えなのでなんだかなぁとゆー気持ちになりましたw
仕事に没頭し、家族を顧みれなかった死にゆく男の孤独や不器用な生き様の悲哀を美化したストーリーの垂れ流しというか、ジョージ・クルーニーがやりそうなカッコつけ映画ですよね。
勝手にロマンにひたってました。
『ザ・プロム』
最高でした。
保守的な田舎社会の高校で、レズカップルが参加するのは適切じゃないのでプロム中止にしましたって人権侵害甚だしい学校の暴挙が世間で話題になり、マイノリティの権利を応援すれば宣伝に利用できるよねってイキった落ち目の舞台役者の集団が乗り込んで騒動になるミュージカル。
ずっと楽しいですこれは。
ミュージカルのあるべき姿というか。
歌と踊りでみんなが心情やメッセージ伝えて、相手も物分かり良く理解して、とんとん拍子に話が展開します。
ドラマ部分は本当にサクサクしててよかった。
とりあえず歌って踊ってると、みんなが何やらハッピーになって、気が付いたら問題が解決しててオッケーなのだ。
グリー作った才人ライアン・マーフィが、テキパキと分かりやすく、軽快に作ってくれて、ひたすら楽しむだけの楽な鑑賞でした。
メリル・ストリープがうますぎていつもなら癪に障るんだけど、ちゃんとそれなりに可愛く見えるのが不思議。
歌の見せ場多くて、なぜか一番踊りますw
ニコール・キッドマンは何をやってもカッコいいし、綺麗で、画面に映えるのだ。
ジェームズ・コーデンに泣かされる展開が意外でしたw
主人公の女の子がずっと笑顔絶やさず、堂々とレズでいつづけて、覚悟を決めててクール。
歌と踊りと愛とLGBT万歳。
それが『ザ・プロム』。
『Mank/マンク』
デビッド・フィンチャーです。
どんな話なのか皆目理解できなかったし、誰が誰なのかも把握できなかったが、モノクロ映画ってたまにいいよねって気持ちでなんとなく面白かったですw
よくわからないけど、昔のハリウッドの政治的な側から描いた内情というかそんな話です。
オーソン・ウェルズの『市民ケーン』の脚本書いてる時の脚本家マンクさんの話で、回想しながらの構成。
キャラクターがなんか良かったです。
マンクさん演じるゲイリー・オールドマンさんがめちゃくちゃ良かった。
ゲイリーオールドマンさんのアル中でヨロヨロしながら、持ち前の皮肉調で、なんか知的に面白いこと言っては周囲を賑わすマンクさん演技。
いいたたずまいしてた。
言いたいだけ言いたいこと言って、最後にゲロ吐いて周囲をドン引きさせて締めくくったのも良かった。
マンクさんのカミサン含めてかかわる女性キャラもなんか好感持てるしっかり者ばかりだし、なんとオーソン・ウェルズさんは本人が演じてました。
まだ健在だったんですね。
面白かったと思います。
『この茫漠たる荒野で』
各地転々と行き渡っての新聞からの切り抜きニュース読み聞かせ仕事のトム・ハンクスと家族皆殺しで行き場を失って路頭に迷ってるインディアン育てられ女の子との家路につく旅。
やることはシンプルで、どうなるのか分かっている西部劇ですが、役者がマジでよい。
分かってはいたけど、トム・ハンクスという映画的な安心感って凄いと思いますよね。
何があっても大丈夫な気持ちにさせる謎な安心感に包まれるというかw
この映画も西部劇で、もちろん悪い人たちに絡まれるし、殺されそうになる話じゃないですか。
でも、やっぱり大丈夫って思ったもんw
トム・ハンクス、マジ凄いなとw
女の子役の女優も初々しくもトム・ハンクスと渡り合う演技で堂々としてた。
戦争で深く傷ついた元軍人と身寄りのない孤独な少女が、言語を通じて距離感を縮めていく二人の旅路は、どこまでもジーンとさせてくれました。
言語の違いという壁に折れることなく、言語という重要な人間同士が気持ちを伝えあうツールで理解しあう素晴らしさ。
お互いが残酷な現実によって大切な家族を亡くしたんだけど、でもそんな二人には目の前のお互いがいるわけで、一緒にいるべき運命であることが、それぞれの言語で相手に伝えられる。
感動しました。
茫漠たる荒野でお互いを必要とされる相手がいてよかったなぁと思わせるポール・グリーングラスさんにしては、悲しい気持ちに終わらせないハッピーエンドなのでホッとした作品w
凄くいい映画でした。