『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

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また作りますってニュース聞いた時は、往生際悪くいまさら『ゴーストバスターズ』やんのかよって、かなり冷めた感情しかなかったですけどねw

不安も期待もあったが、結局は泣かされたし、ちゃんと『ゴーストバスターズ』だった。

う~ん、何やらシリアスな雰囲気で、どっかの素朴な田舎が舞台らしいし、子供中心のストーリーかよと。

予告の段階ではそんな感想しかなかったし、あんまり積極的で好意的な気持ちでは迎え入れてはいませんでした。

正直暗そうだなとw

だって、世間的には評価が悪いらしい2016年のポール・フェイグによるリブート版ですが、個人的にはめちゃくちゃに楽しんだし、面白すぎた。

オリジナルの主役4人を中年女性にしただけでこんなに面白くなるのかと腹抱えて笑ってしまいましたオレはw

ノリノリだったし、ギャグもキマってたし、キャラも破壊力あったし、あの底無しにブットばすオバハンパワー炸裂の下品な芸風が最高すぎて爆笑してた記憶があるw

それなのに、この度の5年後の仕切り直しですからね。

ハリウッドの昨今の悪しき文化でもある観客に受け入れてもらえなかった時の常套手段「なかったことにする作戦」による理不尽な被害者の見本として、『ターミネーター:新起動』と同じぐらい不名誉な災難映画という認識が強い。

そんな心境での『ゴーストバスターズ/アフターライフ』鑑賞に挑んだわけですが、本当に『ゴーストバスターズ2』の続編として真面目に作られた正真正銘の3作目でした。

「その後」であり、なぜゴーストバスターズは解散したのか、彼らの間に何があったのか。

ゴーストバスターズをチームとして起動させ、地に足着かせ、成り立たせる中心的存在がイゴンであり、そんなイゴンがなぜ家族の元を去り、どこぞの田舎の農場屋敷に引っ込んで、住民も怪しみ続けた謎めいた孤立生活を送っていたのか。

本作はイゴンの知られざる犠牲と意志を知ることになる。

それはイゴンの家族がお互いを知る物語でもあり、イゴンが残した遺産を背負って未来を担う主人公がイゴンの遺伝子を受け継ぐ孫娘フィービーなのだ。

この重要な物語の監督が、アイヴァン・ライトマンの息子ジェイソン・ライトマンであるという事実がすでに胸熱だ。

『ゴーストバスターズ』を生み出した父親から息子へと託された満を持した回顧でありながら、新鮮であり正当な続編で、涙なしには見れない追悼でした。

30年を経て始動するストーリーの確実さと入念な筋運び、パンチはないがチャーミングに描かれたキャラクターによって新しい『ゴーストバスターズ』フランチャイズの序章として縁起の良いスタートを切ったことは間違いない。

コメディとしては過去作ほど弾けていないし、田舎町に見合ったスケールでのこじんまりとしたゴーストパニックであることは確か。

マシュマロマンが小さすぎるし、可愛すぎるという不満もあるw

そもそも敵のゴーストたちとのやりとりは1作目とやっていることは変わらない。

ドラマ映画得意なジェイソン・ライトマンらしくノリのおとなしめの演出で、家族の心情や子供たちの関係に重点を置いた作りのためにどうしても退屈になりかけるが、わざわざ30年後に作られる続編としては、それなりの手順や段階を踏むのが理性的判断だ。

ストーリーやキャラクターと同様に、オリジナルにリスペクトした名台詞やPKEメーター、プロトンパック、ユニフォーム、ECTO-1というアイテムの扱いもこれ以上誰も真似できないというぐらいに丁寧で慎重であることもさすがライトマンの良識の確かさなのである。

つまり、これが正解。

役者のキャスティングも見事としか言えず、アントマンによるリック・モラニス的愛されキャラとなんつってもマッケナ・グレイスという類まれな表現者の才能がキラキラ。

彼女はまさにイゴンの孫娘として説得力のあるルックスと頭脳、科学者のプライドを持ち合わせた幼くも芯を持った人物を立派に演じており、『ギフテッド』の知能、『死霊博物館』の勇気、『トゥループ・ゼロ』のタフネスを全部ブチ込んだような魅力的な人格者フィービーであり、新世代ゴーストバスターズを率いる後継者決定ですマジでw

そして、もちろん故ハロルド・ライミスに本作は捧げられちゃってるわけでして、分かっちゃいたけど、やっぱり最後は泣けた。

ビジュアルであんな感動的にアフターライフをされると、やっぱり黙って涙流すしかないわけです。

「誰を呼ぶ?」

個人的にはダーマンを呼びたかったが、ゴースト退治なので不適格。

おとなしくゴーストバスターズ呼んでましたはいw

ユルい感じでの呼ばれ具合は相変わらずw

そんなわけで、控えめに評価しても『ゴーストバスターズ/アフターライフ』はどう考えても傑作。

もちろん話は続くんですよってことで、やっぱり大都会での大活躍を期待させるショットからのレイ・パーカー・ジュニアのテーマ曲でエンディングはこれまた胸熱。

さらに追い打ちをかけての感激なあの人登場で、観客楽しませのサービスに余念がなかったw

今度こそはフランチャイズを成功させてくれ!

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