『クーリエ:最高機密の運び屋』

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分かっていたけども、これは凄く良かった。

1960年代なんてゆー冷戦時代真っただ中の底冷えのキンキンに冷え切ったアメリカとソ連の仲たがいも相当緊迫高まっていた中、ソ連側の情報提供者から核で何やらよからぬモノ作っているようですよってゆー聞き捨てならない良くないニュース入ってきちゃったもんだから、焦ったCIAとMI6は協力して、なんとか目立たず、怪しまれず、効率よい方法でソ連側からの情報を西欧側に運ぶことができないか考えた結果、コリャ手っ取り早く素人使おうよって結論になるのだw

外国への出張多いって都合の良さが当てはまり、家族持ちの一般人なド素人セールスマンを抱き込んで、最高機密の運び屋させていましたなんて知る由もなかったよという信じたいけど信じられないぐらいな実際の出来事を基にした実録物。

愛国心と大切な人々を愛するが故の自己犠牲な諜報活動があったからこその、核兵器開発、キューバへのミサイル配備も表ざたとなったわけで、結果的に戦争も起こらなかったわけですから、めちゃくちゃ重要な歴史のページ作った一般人が成し遂げた本物の英雄談なわけです。

これまで映画化されてこなかったのが不思議なぐらい。

20年ちょっと前にロジャー・ドナルドソンがケビン・コスナーで撮った『13デイズ』ってのがあったけど、キューバ危機迎えて、アメリカとソ連の上層部間での駆け引きを描いたヤツがありました。

政治家視点の上から目線で、安全で快適な場所から、偉そうに汚れ仕事命じてるだけのエリートの人たちの自画自賛の美談に過ぎないってことがようやく理解できました。

アイツらは本当の苦労を知らなかったんです。

あんな軽薄話は上っ面の表面をサラッとなぞっただけ。

裏側では、お国のために、平和のために命かけて体張ってくれた普通の人たちの偉大なる勇気と行動力があったのだ。

ケネディなんて忘れていいですあの人なんか。大したことやってません。スピーチ上手かっただけの無能ですw そりゃ暗殺されるわけです、無能すぎてw

ケネディがテレビで寝言言ってる間に、当時の現場の諜報活動はマジで大変だったんですよって教えてくれるのがこの『クーリエ:最高機密の運び屋』という誰もが知るべき勉強になる映画です。

捕まったら投獄やら処刑のリスクを背負ってまでも重大な機密情報を運んでくださった人たちがいたから、キューバ危機もただの危機で終えることができたんだと知って、オレはマジで衝撃を受けました。

キューバ危機そのものの切迫した緊張状態よりも、セールス得意な運び屋さんとソ連側の二重スパイさんとの個人間の間で生まれる友情や人間性に焦点を当てて、純粋に世界平和や家族の幸せや未来を信じた心ある人たちの身を呈して貫いた尊い行為があって、今こうして無事に生きていることに感謝しろって思わせてくれる素晴らしいとんでも実話。

アメリカもロシアも日本もその他大勢の世界中がその御恩を死んでも忘れるなよテメーコノヤローって思いますw

泣けました。

緊迫のスパイサスペンス以上に涙なしには見れない心にズシンな感動作になっています。

最高の脚本と最高の演技。

ロシアがまたやらかしてしまい、世界情勢がただ事じゃなく激しく揺れている今だからこそ絶対に見るべきです。

重すぎる重責とハンパなさすぎるプレッシャーで神経衰弱しながらも、世界平和を心底信じるソ連側の諜報員とプライベートな信頼関係を育み、家族を守るために、友を思い、卑劣な敵にも屈しない、その折れない強い心があったからこそ最悪な結末を回避できることができた人類すべての命の恩人である運び屋さんを演じるベネディクト・カンバーバッチさんの『イミテーション・ゲーム』以来の心揺さぶる名演技をガツンと食らってくださいマジで。

大傑作や!

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