TAGってのは、鬼ごっこのことです。
TAGする、つまり相手にタッチしたら、そいつは鬼なんです。
そんな遊びは、子供しかしません。
基本的にねw
にもかかわらず、ガキの時から30年間近くTAGをし続けた5人のオッサンたちが実在したのだ。
1年の内5月のみ、1ヶ月間かけて実行される本気の鬼ごっこ。
驚くべきというかしょーもないちゃしょーもない、なんていったらいいか分からないけど、そんな実話に着想を得た作品がコレ。
凄く面白いですw
仲間の5人がみんなキャラが立っていて面白いし、大のオトナが鬼ごっこをするだけなのに、真っ当なアクション・コメディになっていてエンタメでした。
30年間一度もTAGされたことのない素早く、運動神経抜群の最強のプレイヤーを演じるのがジェレミー・レナーというのが見事。
このキャスティングがこの映画を成功させていると言ってもいい。
まさに鑑賞者が容易く想像しているジェレミー・レナーのパブリック・イメージが、画面で豪快に展開する。
つまり、やってることはホークアイそのものw
スーパーヒーローみたいな超人的スタントで、鬼になってなるものかと大暴れを繰り広げる。
ジェレミー・レナーの役割というか、ストーリーに対しての使い方が頭いいです。
鬼ごっこがメチャクチャすぎてほとんどハタ迷惑でしかないが、観ているこっちは楽しいことこの上ないw
オッサンたちがひたすらナンセンスなバカをやっているような下らない話に思えるが、終盤は辛い現実を見せつけられる。
その現実が鬼ごっこに「意味」を持たせる作りになっていて、結構泣けましたw
それまで秘めていた仲間への気持ちも分かったりして、延々とバカを見せられていた反動でホロリとするわけです。
女は知らないが、男の場合、仲間としての絆って年を取るごとにますます強くなっていくという気がしますね。
いい年こいて鬼ごっこしている時点で最高の仲間。
この話も、男だからこそ成立するのかなって思う。
凄くバカなことを凄く本気で楽しめる辺りも男らしいし、男って本当にロマンティックだなって思う。
エンディングロールで流れる実際の鬼ごっこの動画にはホッコリした。
いい実話であり、いい映画。