『シャドウ・イン・クラウド』

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第二次大戦下、連合軍の爆撃機に乗り込んだのは、カバンの中になんだか謎の荷物隠し持って極秘任務に就く女性空軍大尉。

そんな話は極秘すぎて聞いてないし、女かよー勘弁しろよーってことで、そもそも大昔戦時中のバリバリ男社会な乗組員の機内は騒然。

機体の下の銃座で配置に付く大尉でしたが、無線から聞こえてくるのは男性兵士からのあからさまな嘲り、蔑視と嫌悪の言葉の数々だったのでした。

なんとかやり過ごして任務を続ける大尉の目に映ったのは不穏な動きを見せる日本軍の敵機、そして信じられない、ありえない「何らか」のシャドウ・イン・クラウド見つけてしまったんだから大変であり、カバンの中身も知られたら不味い機密なわけでして、これって多くの試練が前途多難に待ち受ける危険な空のミッションなのだ。

いやー、ただのB級映画なんでしょ?なんてナメてましたが、これはかなり面白かった。

限られた空間でのシンプルな物語だからこその大尉というヒロイン像、人間性が良く捉えられていた。

おひとり様な狭い銃座内がメインとなる前半では、連発するトラブル発生へ立ち向かい、通信機越しに見下してくる男性兵士たちの心無い言葉にも毅然とした対応を見せる。

序盤から中盤にかけて大尉の意志の強さと知性、軍人としてのプライド。そして、辛い過去と極秘任務に揺れる心情まで端的に描き出していく演出が素晴らしかった。

男社会からの抑圧という不利な状況を強いられながら、どこからともなく攻撃しかけてくる日本軍の敵機、カバンの中身を狙う謎の魔物とも死闘を繰り広げないとならず、戦わないとならない相手が爆撃機の内側にも外側にもいるのだ。

ワンシチュスリラーであり、戦争映画であり、昔の『トワイライトゾーン』を思わせる怪談な趣もありと色んなジャンル映画の要素てんこ盛りの混ぜ合わせでずっとワクワク楽しいし、驚きと衝撃の展開連続でクレイジーなワイルドライドが約束されていて、最終的には自ら道を切り拓くスカッとカッコいい女性映画として完成していました。

そこの肝心の意図が途中から分かるし、着地に向けてストーリーも盛り上がっていきます。

クロエ・グレース・モレッツの若々しさとアクション能力の高さも働いて俄然応援したくなるように作っていて、あざとさもわざとらしさもなく、胸がすくような気持ち良さで、ほとんどキャリー・マリガン主演のフェミニズム映画観た後のような凛々しささえ感じさせる不思議な感動作になってた。

やっぱクロエ・グレース・モレッツがなんだろ、なんつーか、やたらとエロいんですよこの人はw

結局そこw

性差別的嫌がらせに耐えて耐えて耐え忍んでおとなしくしててからの後半の本気出し戦闘モードに入ってからの男勝ってくる鮮やかなコントラストがめちゃくちゃセクシー。

男兵士に囲まれた荒くれ戦場の泥臭い現場で正々堂々と、まるで普通の事務作業のようにオッパイ丸出し授乳がクールに実行されるラストショットが圧巻。

世界よ、男たちよ、これがクロエだ!

エロすぎる!

傑作!

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