『クリスマス・ウォーズ』

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クリスマスに観る予定だったけど、せっかくのゲオの100円キャンペーンを活用して、一足も二足も早いクリスマス気分を味わいました。

確かに味わったんだと思うんだけど、ちょっと前提が異色すぎてクセが凄いので、いつものクリスマス映画じゃなかったですね。

メルギブがサンタという時点で普通のサンタなはずがないのだ。

根性はほとんど『リーサル・ウェポン』や『キックオーバー』と一緒の武闘派の荒くれ者。

新手のクリスマス映画になってました。

例年とは様子のおかしい一味違いすぎるクリスマス映画を楽しみたい方はこのチョイスはいかがでしょうか?

自分としては、サンタさんの雪国での苦しい生活、自営業者の悲哀、高齢化などの切実な事情を分からせてもらってタメになりました。

時代の移り変わりと共にクリスマスのスペシャル感、重要度、精神性も軽視され、人間社会の複雑化もあり、その変化はサンタさんの内面や人生にも影響及ぼしていたんですね。

子供たちは昔のようにもうクリスマスなんぞは純粋に信じていないし、世界経済も衰退し、業務委託契約先である国からの仕事も激減で、サンタ業も後退の一途。

自分勝手で悪さばかりする世界中のワルガキのやんちゃ行為に嫌気もさして、すっかり人間不信しまっているメルギブサンタの精神状態はぶっちぎりで悪く、ワルガキの悪行には因果応報としてイブの夜にプレゼントの代わりに一塊の炭を置いていくというお仕置き。

そんな気の利いたお仕置きによって自尊心を傷つけられたいけすかない悪徳企業の金持ち坊主から反感を買ってしまい、サンタに恨みを持つ暗殺者を送り込まれてしまうのだ。

『クリスマス・ウォーズ』というほどの盛大な戦争じゃなくて、アラスカのサンタさんのおもちゃ工場に殺しにやってきた怨念に駆られた暗殺者とメルギブサンタとの西部劇のような一騎打ちです。

これまでにない変なクリスマス映画でしたが、なんだかとてもいい話でした。

やさぐれているけど、クリスマスの精神を信じるファットマンなメルギブサンタと彼を支える優しくも強いカミサン、働き者で甘党のエルフたちがクリスマスを支えてくれているんだと思うと感動しました。

サンタさんは人の善行、悪行、幸福、不幸、信念、迷いすべてお見通しです。

サンタさんをガッカリさせちゃダメなんだって思いました。

自分にもし子供がいたら、他人を敬い、自分を戒め、周囲を責める心を捨て、笑顔を忘れず、喜びを与えなさい。

そう教育したいと心から思った作品。

もう手遅れですがw

メリークリスマス!

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