さがす映画です。
さがす話。
みんななんかさがしてますよということです。
でも、さがした結果、自分の思っていたものじゃなかったり、さがすの止めてればよかったなってガッカリしたりします。
何が見つかるか分からないですから。
苦労してさがしまわっていたら、結局は何さがしてたのか分からなくなることもあるので、さがすのは時間の無駄かもしれません。
さがして今より不幸な状況になったら嫌だもん。
さがしちゃダメなことっていっぱいあるよなぁ世の中って思いました。
さがす前に、本当にさがしたいのか冷静に考えろと。
でも、人はさがさずにはいられないし、それが人間なんだもの。
さがさぜるをえない。
「呪い」みたいなもんですねw
巷で話題の指名手配の連続殺人鬼を近所で見ましたって言い張るお父さんが、懸賞金目当てにさがそうと失踪。娘も突如と消えたそんなお父さんをさがします。
連続殺人犯は、生きる気力無くした自殺願望の人たちをさがしては自殺ほう助で被害者から報償と死をもたらす快楽を得てたりします。
そんな三者三様のさがす。
いつの間にか終わりのない暗黒のさがす罠に引きずりこまれて、後戻りできなくなっていくのがさがすことの代償。
主役三人がとっぴょうしもない名演技で、怪物級の演技のぶつかりあい。
お父さん役の佐藤二朗がやっぱ抜きんでて目立ってて、異様な存在感で面白かったw
『女子ーズ』のイメージしかなかった佐藤二朗だったけど、『さがす』ではそこを逆手に取った絶妙な狂人演出されていて、佐藤二朗の新しい可能性広がってた。
底辺で行き詰まり見捨てられる貧困家庭、生きるという苦痛と安楽死という選択肢、居場所を無くしネットで死に場所を求める孤独な人たちの絶望。
現代日本社会が抱える色んな考えさせられるテーマ盛り込んでいて、役者がすこぶる上手いし、陰惨な描写とミステリーなストーリー展開、綺麗事なしのキャラクター、考え抜かれた構成力で相当面白いエンタメ。
この監督は今後さらにとんでもない傑作作りそうだし、ド派手に化けてきそうで注目したい。
なかなか文句のつけ所のない完成されたスリラーで、邦画のパワー思い知りました。
ラストは実は良く分からなったが。勝手に想像してくれってことですねw