『パーフェクト・ブルー』

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いきなりの旧作にもほどがあるし、しかもアニメで、まさかの今敏です。

自分でも自分にビックリしてます。

突然、何かの啓示が示されたかのように、よりによって『パーフェクト・ブルー』観ちゃってる時点でw

なんとこれで初監督作なんですね。

とんでもない傑作になってました。

夜の真っただ中に鑑賞してしまい、あまりの容赦ない内容に唖然として、震撼しました。

まぁ、その夜はそれなりに眠れましたけどねw

いやでも、これは凄い衝撃作でした。

メチャクチャ怖かったし、一気に観てしまえる引き込み力で、映画としてすさまじく面白かった。

夜中に見るには不吉すぎる背筋凍らせる最高級サイコスリラー。

こんなに本格派の精神病みまくりサイコ映画だとは想像してなかったので、かなり面食らいましたw

女優転身にもがく元人気アイドルが理想とは程遠いうだつのあがらない現状への不安からうつ病発症して、アイドル時代の自分の幻影やストーカーの存在によってぶっちぎりに精神崩壊していきます。

その激しく揺れ乱れる精神状態の表現に、今敏さんの飛び抜けた演出がキレまくる。

起こっていることが現実なのか不安定な心が映し出す妄想なのかはたまた主人公自身の精神の内側なのか。

あまりに気持ちがブルーすぎてパーフェクト・ブルーになってしまうわけです。

観ているこっちまで何が何だかわからなくなってしまい、頭の整理つかなくなっているところでの、文字通り隠されていた部分が露わになる恐怖なクライマックスはマジで寒気しました。

涙出そうになったほど怖かったw

恐ろしすぎるストーリーと陰惨な描写も気合入ってた。

やってることに無駄がなくて、海外のダークでクールなスリラーエンタメ観てるような爽快感まであったw

『パプリカ』にも通じる虚構と現実がワケわかんなくなって侵食し合ってる混沌、自己の不確かさ、精神の危うさ、ビューンってブッとびまくるヒロイン。

それでいて、SNSやブログ誕生以前のネットと過激なアイドル熱、ストーキング殺人という90年代後半を代表する社会的な視点も確かなのだ。

今敏さんはマジで天才だった。

『千年女優』だけは未見。

そのうち観るよ!

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