これこそ『ヘルボーイ』。
世界中が本当に観たかった『ヘルボーイ』。
それが生きている間に観れたなんて神にも悪魔にも感謝。
とんでもない傑作でした。
どうやら海外じゃコケたみたいだけど、アホな観客が理解できてないからで、作り手のせいじゃないですw
リブート版は、地獄の底からやってきた魔物ヘルボーイさんの忌まわしい運命についてちゃんと自身の葛藤が描かれているし、監督が交代になったことで作品世界そのものがあるべき姿に進化。
つーか、オリジナルがあまりにもユルすぎた。
ギレルモ・デル・トロさんはもっと悪趣味で、気持ちの悪いセンスが好評なのに、持ち味が去勢された凡作になってた。
だけど、今度こそ地獄らしいというか、惚れ惚れするぐらい「地獄」をビジュアルに落とし込んできてるのだ。
辺り一面、死と暴力の気配が漂っていて、プンプンと地獄臭さを放っていた。
地獄エンタメというジャンルがあるなら、それがこの映画w
既成のダークヒーロー物というよりは、『ヘルボーイ』というコンセプトをニール・マーシャルさんが自身の得意分野であるスプラッターやホラーに寄せてきたのが大成功。
初期の『ドッグ・ソルジャー』辺りを思わせるムダのなさで、相変わらず趣味がいい。
その容赦ない残酷表現が胸がすくような気持ち良さをもたらす。
クールすぎる地獄絵図がマジで楽しすぎw
不潔で、汚い死体損壊の様子、異様でおぞましい魔物の表現、スペクタクルで血みどろなアクション。
後半は本当に地獄が地上にやってきたかのような圧倒的地獄が展開する。
リブート版『ヘルボーイ』ってのは、気の抜けたオリジナルの100億倍はダークに仕上がってる。
もはや打ち切りになったダーク・ユニバースの精神を、『ヘルボーイ』が受け継いだかのような印象さえ受ける。
実際、『ザ・マミー』を意識したとしか思えないジキル&ハイド的なキャラまで登場w
疫病まき散らす死神ミラ・ジョヴォビッチの悪魔っぷりとかセクシー極まりなくて、たぶんバイオなんかより気合が違ってたw
偉大なるアーサー王がいきなり一緒に画面に登場する冒頭からすでにメチャクチャすぎるデタラメ話なのに、この大満足な納得感w
映画って本当に何でもアリなんだと再認識。
やっぱ「自由」ってのはいいもんですねw
コケたからって、なかったことにする最近の暗黙の了解に待ったをかけるべき大傑作。
絶対に続編希望!