『es[エス]』『悪の華』『ライリー・ノース 復讐の女神』

スポンサーリンク

『es[エス]』

いきなり旧作ですみませんw

スタンフォード大学で実際に行われた「監獄実験」から着想された精神実験の怖い話。

これは一番やっちゃダメな実験ですねw

刑務所に見立てたセットで、お金目当ての軽い気持ちで集まった一般人が看守役と囚人役に分かれて2週間生活するのだ。

社会学的な意味での意義ある実験のはずだったんだけど、与えられた役通りの行動をしていくかという目的を大きく逸脱して、被験者たちが想定外のハチャメチャな暴走をやりだす。
とんでもない事態になるのだ。

侮蔑、没個性、服従、虐待、そして人まで死んでしまうという最悪な実験結果w

理性も自尊心もなくなってしまう異様な状況は、アウシュビッツやビルケナウ収容所の原点。

そして、ドイツ人がわざわざ作ったという事実も面白い。

治験者側だけじゃなく、仕掛けた側も巻き込まれていって、収拾がつかなくなっていく後半は怖かったですねー。

これはマジでデンジャラス極まりない地獄な実験でした。

心弱い人や情緒不安、性格に問題ある人なんかには向かないですねw

世の中、そんな人ばかりだけどw

とてもいい映画。
タメになる映画でした。

普段は平和な環境にいるだけなので、これが周囲が暴力的に変化していくことで、人間の精神も壊れていくという事実。
スゲー怖かった。

『悪の華』

井口昇監督ですw

いやー、この人は一体何歳なんでしょうかねw

たぶんオレより年上でしょうね。
それでありながら、この映画を作ったというのは凄いことです。

女子の体をまるで当時の少年の目線のようなカメラワークで丁寧に撮ってしまえる臆面のなさとか尊敬w

これは間違いなく感動作。

井口さんらしさはあるけど、至極マジメな青春ドラマ。
10代特有のいら立ち、孤独、社会との距離感なんかを理解しすぎてて胸に刺さりました。
男子だけじゃくて女子の気持ちとしてもここまでの臨場感で描き出せるなんて驚愕の技。

「悪の華」が少なからず咲いちゃう時期w

典型的な文学系男子がクラスのマドンナ的女子の体操着盗んでしまったことから知りたくなかった、向き合いたくなかった自分がさらけ出されてしまうドラマが泣けましたw

自分の当時の頭の中を覗き込まれて、全部見られているかのような恥ずかしさと居心地の悪さで赤面してしまったw

まるで井口さんがいまだに現役の10代なんじゃないかって疑ってしまうほどの「あるある」が盛りだくさん。

主役の少年がことあるごとに空を仰いで絶叫するシーンがしつこいぐらい出てくるのも素晴らしかった。
もはや内面で起こっている面倒臭い感情を饒舌に説明できるほど冷めたオトナじゃないのだ。
叫ぶことが自然な表現。

ラストの海辺のシーンは『ROMA』と並ぶ秀逸さ。
泣けますこの映画はw

公式サイト

『ライリー・ノース 復讐の女神』

ジェニファー・ガーナーが本格アクションに現場復帰w

それだけで観る価値あります。

『エイリアス』なんかをちょっと観てた時期があるのがオレw

こーゆーアクションヒロイン的な役柄は久しぶりなわけで、個人的にも本作は嬉しかったです。

ジェニファー・ガーナーが似合いすぎてたw

特にガンアクションに相当力入れてました。
ジェニファー・ガーナーの年季の入ったガンさばきはもはや芸術的。

相変わらずアクション演出が上手すぎるピエール・モレルさんによる自警団映画がコレ。
『デス・ウィッシュ』と『ブレイブワン』と『ジョン・ウィック』が好きな人向けw

犯罪組織に殺された夫と娘の復讐のために、普通の母親ライリー・ノースさんがなぜか軍人並に強くなって戻ってきて、関係者を皆殺しにするのだ。

警察がだいぶ介入してくる展開なので、家族を殺された者の復讐という絶対的な正義がストーリー的に貫かれないのが不満な点。

最終的には法に罰せられず、死ぬこともできないライリー・ノースさんの宿命が続編を期待させてくれます。

『96時間』のカタルシスは及ばないものの、ジェニファー・ガーナーのバッドアスぶりは必見。

前半の母親やってる時よりも、どう考えても悪党撃ち殺してる時の方が生き生きしてたもんw

よくある話で、特に捻りもないが、ジェニファー・ガーナーの緊迫感のある演技と大暴れを楽しむには十分すぎる作品。

公式サイト

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする