Netflixオリジナル 『ザ・ランドロマット パナマ文書流出』

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はいはい。
何年か前に聞いたことある気がするパナマ文書の流出。
その出来事を基にした風刺コメディ。

各界の偉人や富豪なんかの隠したいお金にまつわる活動が公になってしまい、本人たちは困ったんだと思います。
不都合な違法行為がドバドバと流れ出た事件。

スゲー面白かった。

なんですかね。
ソダーバーグさんって極力省エネな熱量なんだけど、作風は自由自在だし、低予算だからキャストには結構大物を満遍なく起用してたりする。

今回もそんな映画だった。
パナマも行ったことないし、金融も法律の知識もないに決まってるオレ。
詳しい筋を理路整然と理解できたわけでもない。
それなのに、映画としては楽しくて仕方なかった。

メリル・ストリープもゲイリー・オールドマンもなんか芸がスペクタクル。
やりたい放題な演出のされ方で、ずっとひたすら面白いw
シャロン・ストーンには驚いたし、デビッド・シュワイマーの困惑顔とかw
ロバート・パトリックはなんで出てきたの?w

なんでもない役で、いきなり知名度ある人が演じてるからビックリするよね。そこがまたソダーバーグらしい扱い方。

つーか、ソダーバーグの映画に出たがりの人多すぎw

90分程度だが、キャストの効果もあって見応えあった。

要するに「世の中こうやって動いてますよ」という話。

金持ちと貧困者、大企業と個人、権力者と弱者、国家と小市民。

それがおおまかな縮図。
この関係性が壊れないように作られてる。
世界を動かしているシステムは局所で一時停止はしても、全体としては決して死なないというね。

今に始まったことじゃないのだ。
原始時代に発明された単純な仕組みが、人間社会の進化と共により発展し、複雑化して、もはや誰にも止められないモンスターと化した。
そんな強大な存在に対して多くの人は無力。
抵抗はしても、そんな大物には勝てないじゃん。

毎日どこかで繰り返されているとんでもないインチキ。

理不尽で、非情だけど、それがオレらの社会。

ソダーバーグさんは実話が得意だし、彼らしい捻くれた冷徹さで、でも気の利いたやり方で、そんな現実に「怒り」を示してみたのかもしれない。

ぼんやりしてたらいきなり惨劇やゾッとするような暴力を平然とブチ入れてくるのがさすがの根性。

どうでもいい人物のどうでもいい死に様や人生台無しにしちゃうエピソードなんかもいちいち説明してくれる余裕も好きw

どんな題材でも、こうやってサクサクと作れちゃうから非凡だよなぁ。
一生懸命な印象を一切感じさせないのに、手を抜いていないのが分かる。
そこも凄い。

まぁ、そんな感じで、面倒くさそうな話なんだけど、映画表現としてのセンスは相変わらず健在。
難しいことはピンと来なくても、良心的なまでにエンタメ。

『ザ・ランドロマット パナマ文書流出』は明らかにソダーバーグの映画でした。

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