AppleTVにトライアル体験中の最後の日の6日目に、見逃してなるものかと気合で観たのがこれ。
憧れのオリジナル長編映画『グレイハウンド』だったりする。
第二次大戦下、イギリスまでなんか運ぶための商船団の護衛艦隊を指揮するグレイハウンドが、奇襲してくるドイツ軍によって苦境に立たれすぎてたけど、なんとか耐え忍んで、敵を撃破する実話。
雲行き怪しい不穏な空の下での大西洋の荒ぶる海上でのカオスな戦場の表現が見事。
信心深く、思慮深いトム・ハンクスさんが大きすぎる責任感の下、卵もパンケーキも我慢しての、空きっ腹と足の裏は血滲み出しながらの自分を滅してのハードで過酷な駆逐艦艦長の仕事ぶりがあまりに大変で、コーヒーぐらい飲む暇与えろやって思わせてくれた。
艦長の鑑。
気配消してると思ったとたんに、どこからともなく神出鬼没に出現し、虎視眈々と狙い撃ちしてくる姑息なドイツのUボートさんたちの嫌らしい攻撃にアップアップ。
ドカンドカンしあう中での命令飛び交う必死に対応のパニック中に、知らない間に発射されてる魚雷の水中泳ぎがメチャクチャ怖い。
時々、無線でわざわざ嫌がらせ発言を発信してくるドイツ軍の性格の悪さにイラッw
決して弱音を吐かない強気なトム・ハンクスの指揮下なんだけど、若い兵士さんたちのテンパり具合と不安な顔色が恐ろしい戦況への緊張感を漂わせて良し。
仲間の艦の応援も失い、被弾による艦の損傷、犠牲者も出し、残り数少ない砲弾という圧倒的な劣勢でありながらも、グレイハウンドはあきらめません。
神の愛と運と艦長の瞬時に決める英断によってなんとか致命傷を避けつつ、転じて反撃に臨むグレイハウンドの雄姿をまざまざと見ました。
最高でした。
駆逐艦と潜水艦のバトルを描いた作品って実はほとんどないような気がするけど、なんか新鮮でした。
ビジュアルがド迫力で、カメラが驚異的にいい仕事してます。
駆逐艦内部の独特の閉そく感で息詰まるし、敵との激しい砲弾撃ち合いも臨場感溢れる大砲目線あり。
空の上から海上で繰り広げられてる交戦の様子を俯瞰で見下ろしたりもします。
さらに、空の上の雲の上まで上がってしまい、オーロラまで映してしまうカメラのサービス精神。
凄まじいので圧巻します。
間違いなく大作なんですが、なんと90分程度で、ほとんど戦っている様子だけしか描いていないので面白すぎてすぐ終わりますw
映画館上映するべきスケールの傑作。