ネットフリックスお得意のSFカテゴリーでまた新たな傑作が生まれました。
『エクスティンクション 地球奪還』を観てしまいました。
平凡な毎日を送る男が、何度も見る地球侵略の悪夢に苦しむが、ある日それが本当に起こってしまうという話。
オレはすっかり騙されましたね。
コリャ参りました。
お見事な脚本でした。
さすがハリウッドのブラックリスト入りも納得の仕上がり。
ストレートな宇宙人による地球侵略モノだと思い込んで観てたのに、途中でガラリとストーリーが変わります。
重要な事実が判明してからは、観ている方の気持ちも複雑になってしまって、見方も変わってしまった。
そこに至るまでに実は伏線的なシーンが用意されていて、本当に巧く作っているなぁと感心しました。
侵略映画としての迫力や恐怖もあるし、それ以上にどこかフィリップ・K・ディックの作品を思わせる世界観を感じさせた。
シンプルなSFアクションのようで、実は凄くマジメで、知的な映画だったのだと思いました。
戦争そのものへの強い否定の思いや人類は分かり合えるという作り手の素直な気持ち。
純粋な家族愛も感動的だ。
そして、主演のマイケル・ペーニャが断然いい。
この人は『アントマン』でのコミカルな演技も素晴らしいが、抑えたシリアスな演技も秀逸。
能力の高い脚本とマイケル・ペーニャの演技がストーリーに奥深さを与えていた。
やっぱネットフリックスは外さないね。
オススメの一本です。